ウガンダオーガニックコットンの背景
- 2021.3.4レポート
ウガンダの首都カンパラで日本料理レストランを営む宮下さんから,新綿の出荷報告とGADCのマネージャーPeterさんにインタビューした時のレポートが届きました。
ーウガンダオーガニックコットンの背景ー
グルに拠点を構えたのは内戦の終結宣言が出て、国内避難民キャンプから住民が元の村落に帰還し始めたばかりのころで、すべての農地が20年以上使われておらず野に還った状態で、かつ農民も長年のキャンプ暮らしですっかり農業の技術も経験も失われており、ありとあらゆる指導をしなければならない状態、しかしそのことがオーガニックの農法を指導する上では有利に働いたこともあると言っていました。現在までGMO(遺伝子組み換えの種子)のコンタミを防ぐことができているのもこうした経緯によるところが大きいのかもしれません。こうした歴史を経て、現在GADCは2つの難民居住区での取り組みを進めています。
ウガンダはトルコ(シリア難民)に次いで世界2位の難民受け入れ国で、その大半がこの地域に退避した南スーダン難民(一部コンゴ難民も)です。国内避難民キャンプの反省からか、現在のウガンダは難民に対して一時的な退避場所であるcampではなく、settlemet(居住区)をあてがい、生活インフラを整えて中長期的にコミュニティの一部として受け入れる政策をとっており、難民も登録が済むとある程度の土地をもらえて、それを換金作物の生産に使うこともできます。こうした土地を利用して生産したコットンもどんどん出荷できるよう体制をつくっているそうです。
今回のGOTSの監査のタイミングで、Control Unionの視察も受けたとのこと。農業の基盤ゼロのところから産地立ち上げはかつてやったことなので、経験がある、全然問題ない!と言っていました。
ー2020-21CROPの出荷報告ー
今年も昨年と同じく長雨で予定通り買い付けることが出来ませんでしたが、現地にいる宮下さんの交渉のお陰で最低限必要な量は確保できました。新疆綿不買運動の影響で、どの国のオーガニックコットンも買い付けが難しくなっています。その中で、このウガンダオーガニックコットンを手当てできたことは現地で助けてくださる方がいるからであり、本当にありがたいことだと思います。
営業 浅田