大正紡績コットンファーム2020
- 2020.12.26レポート研修・体験
私たちは今年6年ぶりにコットンを栽培しました。
大阪府阪南市の工場から車で10分くらいのところにある80坪程度の畑で。
農家の高齢化が進み、耕作放棄地があちこちにありました。
この畑の借地料は年間3000円。
「雑草を生やさない」というのだけが条件でした。
5月GW明け 種まき。肥料は鶏ふんと牛糞。
5月末 芽が大きくなり始め、お客様を呼んで間引き。
ここまでは順調でした。
まさかこれから大きな試練が始まるとは、、、
今年の梅雨は長かった。
6月某日 大雨 畑が水没の危機。
暴風雨の中、たまった水を流すため畦道を切り裂き水の逃げ道を作る。
続いて風対策。
7月にはすさまじい暴風で根っこごと飛ばされ倒れそうになる木。
何本もの添え木を立てた畑はまるで墓場状態。
折れたり倒れたりした木が枯れ出し、本当にコットンが出来るのだろうかと不安になる日々。
少しの異変も見逃さないよう、毎朝始業前に畑に行きました。
お盆前には見違えるように成長し、根が張り風に負けなくなって一安心したところ、すぐに新たな難敵が出現。
害虫です。
「葉巻虫(ハマキムシ)」と呼ばれるそいつは、葉っぱにくるまって内側から食い散らかし、光合成を妨げ植物を枯らしてしまいます。
毎朝、炎天下の中での害虫退治。
徹底した害虫退治が功を奏し、黄色・ピンク色の花が咲き、数か月前には想像もしていなかったほど緑に覆われた立派な畑になりました。
9月 コットンボールがはじける。
10月某日 お客様を畑に招待しての収穫イベント。
工場では自分たちで摘んだコットンでのジン二ング(綿繰り)体験と、糸ができるまでの製造工程を見学してもらいました。
参加した方からのアンコールに応え、11月にもイベントを実施。
大人も子供も楽しそうに綿摘みをする様子、コットンを手にした時の感嘆する姿に自然と笑みがこぼれる。
12月某日 畑を片付け今年のコットン栽培は終わりました。
今年は出張がまったくできず、農業に真剣に向き合う時間が持てました。
近所のプロ農家さんですらあまり経験したことが無いような長雨と暴風、めくれ上がるマルチシート、なぎ倒されて次々枯れていく木、害虫によって穴だらけにされた葉っぱ。
殺虫剤や除草剤を使わないオーガニック農家さんの大変さを思い、毎朝試行錯誤しホームセンターに通った日々が懐かしい。
今あるのは、畝(うね)の幅、株の間隔、添え木の立て方、実際やって分かったことを次に生かしたいという気持ちと、やっと終わったという思い。
来年はどうするか???
乞うご期待ください
営業部 赤松(SDGs委員会)